■第6回Kフォーラム

ノンバーバル常識の構築へ向けて
開催日:2006年9月7日(木)〜9日(土)
会場:ホテルアソシア高山リゾート


《 開催趣旨 》
 人工知能における常識の構築は、CycやWordNetに代表されるような、一種の概念体系の構築として盛んに行われているが、これらは全て言語レベルで表現できる常識を対象としている。人間は、こつやジェスチャーをはじめとして社会的プロトコルや文化の伝承にいたるまで、非言語(ノンバーバル)の常識を共有し活用している。このような非言語の常識の一部は暗黙知ともよばれ、形式化することが困難であるとされている。しかし、今後、ロボットが人間と共生していくことが期待される将来において、非言語レベルの常識を計算機が処理して活用できるように体系化しなければ、ロボットは真に人間社会に共生して活躍することは不可能である。
本フォーラムは、非言語レベルの常識の形成、分析、体系化等に携わる種々の分野の研究者があい集い、それぞれの分野の最前線の研究動向を披露して意見、知見を交換することにより、研究推進の一助とすることを目的とする。
世話人代表 福村 晃夫



プログラム
(敬称略)
9月7日(木)
開会の挨拶 14:00
実行委員長 栢森 雅勝
(財団法人栢森情報科学振興財団 常務理事・ダイコク電機株式会社 代表取締役社長)
挨 拶
及び趣旨説明
14:05
世話人代表 福村 晃夫(名古屋大学・中京大学名誉教授)
コーディネーター 間瀬 健二(名古屋大学情報連携基盤センター 教授)

〔1〕話題発表と討論「コーパスと常識」
1 14:20
「インタラクション・コーパス:インタラクションの辞書と文法の構築を目指して」
角 康之(京都大学 情報学研究科知能情報学専攻 助教授)
2 15:20
「集合知から実世界集合知へ」
暦本 純一(株式会社ソニーコンピュータサイエンス研究所インタラクションラボラトリー 室長)
3 16:35 「幼児のコモンセンス知識に関する実践的研究」
竹林 洋一(静岡大学創造科学技術大学院 教授)
  17:35 討 論

9月8日(金)
〔2〕話題発表と討論「コミュニケーション知」
4 9:00
「コミュニケーションの起源―発達認知神経科学的研究」
開 一夫(東京大学大学院情報学環・大学院総合文化研究科 助教授)
  10:00
休 憩
5 10:15
「ノンバーバルコミュニケーションの計測と利用」
大和 淳司(NTTコミュニケーション科学基礎研究所 主幹研究員)
  11:15
討 論
  12:15
昼 食
[3]話題発表と討論「ロボットメディアと環境メディア」
6 13:15

「Humanoid,Android,and Geminoid」
石黒 浩(大阪大学大学院工学研究科知能・機能創成工学専攻 教授 ATR知能ロボティクス研究所)

7 14:15 「ロボットの顔と感情伝達」
加納 政芳(中京大学生命システム工学部 講師)
  15:15 休憩
8 15:30 「人間の活動をさりげなく見守る「環境メディア」の研究」
美濃 導彦(京都大学学術情報メディアセンター 教授)
9 16:30 「非言語常識構築の提案」
間瀬 健二(名古屋大学情報連携基盤センター 教授)
  17:00 討 論